職場との往復だけで一日が終わる生活が続き、人にやさしくできなかったので読んだ。そもそもやさしい “は” つづかないものだ、という話からはじまる。
やさしさには段階があり、「やさしくする」のあとに「やさしくしたあとの責任を引き受ける」フェーズがある。
一度きりならやさしくできても、毎日同じ人に繰り返しやさしくできるか?と想像してみたら、無理だ…となった。
マザテレ(マザー・テレサ)も、やさしくなれないことに悩んでいたというエピソードもよかった。
人にやさしくする余裕をとりもどすために、ひとりでぼーっとする、というメソッドがおすすめされていた。
一日のどこかで、10分でも20分でもいいので、ひとりになって、スマホをおいて、テレビを消して、何にもコントロールされないあなたの時間を体験してみてください。そういう時間を取れるということが、あなたに時間的余裕があることを証明することにもなります。
(中略)
もしかすると、どう過ごしていいかわからず、不安になったり、焦りも出てくるかもしれません。しかしそれでもいいのです。
むしろそのときにだけ、私たちは、そういう心の動きが自分の中に起こってくるのを、そのまま直に体験することができます。その時間は、あなたの注意や思考がスマホやテレビなどに奪われることなく、自分自身にだけ向けられているときです。最近、忙しすぎたなとか、肌が乾燥して荒れているなとか、自分にやさしくできていたかを振り返ることができる時間でもあります。
—『やさしいがつづかない』稲垣 諭 著
